【中国製造業PMIの推移】2018年末、境目の50下回る【上海総合指数との関係】

PMIとは何か

まずそもそもPMIとは、”Purchasing Manager’s Index”の略で、「購買担当者景気指数」とも呼ばれます。

製造業やサービス業の購買担当者に聞き取りなどを行い、新規受注や生産高、受注残、価格、雇用、購買数量などの指数を基に算出する指数のことです。

実際に企業の購買担当の感覚が元データになるため、現場の感覚に基づいた、景気実態が反映されやすい指標とされています。

中国製造業PMIの特徴・ポイント

中国製造業PMIのポイントをまとめると、以下3点。

中国製造業PMIの特徴・ポイント
  1. 企業の購買担当者に直接調査した結果が基になるため、景気実態を正確に反映しやすい。
    (原材料や部品を調達する製造業購買担当者が、取引先の動向や製品の需要、自社の生産計画など見極めた上で仕入れを行うため)
  2. 発表時期がGDPなど他のマクロ経済指標より早いため、速報性高く、将来の景気動向を計る「先行指数」になる。
  3. PMIが50上回ると好況、50下回ると不況を示唆。景気が良くなると考える人が多い程指数は高くなり、その逆も然り。
  4. 中国PMIは、国家統計局(政府発表値)と財新(民間発表値)の2種類があり、お化粧されているからか、政府発表値の方が高い傾向

ちなみに、PMIは、世界各国で用いられている代表的な経済指標の一つで、特にマーケットにおいては、以下3つが注目度が高いとされています。

  1. 米ISM製造業景気指数・米ISM非製造業景気指数
  2. 中国製造業PMI
  3. EU総合PMI

米・中・EUという3大経済圏が注目されるのは必然と言えそうです。

【中国製造業PMI】2年半ぶりに景況感境目の50を下回る

今般、その中国製造業PMIが2018年12月時点のデータとして50を下回りました。

民間発表値だけでなく、お化粧されがちな政府国家統計局発表値も50を下回りました。今後の中国経済マクロ環境の不透明さが増しています。

また、下図の通り、サブ指数である国家統計局発表の新規輸出受注指数(新出口订单指数)が著しく低い数値であり、今般のPMI悪化には、米中貿易戦争が大きく影響していると言えます。

次に、気になる株価が中国PMIと連動しているのか否か、その相関関係を見てみましょう。

上海総合指数と中国PMIの関係・相関図

上図が示す通り、過去3年間においては上海総合指数のトレンドと、中国PMIのトレンドが概ね一致しています。

株価も景気の先行指数という側面があるため、同じく景況感の先行指数になり得る中国PMIと比較すると、歩を合わせたかのように推移していますね。

上図を見る限り、過去3年間に限っては相関係数は高いと言えそうです。

ちなみに、中国経済減速の兆候として、PMIだけでなく自動車販売台数も挙げられます。

毎年成長を続けてきた中国の自動車販売ですが、2018年は1990年以来28年ぶりとなる前年割れ。(2018年通年で前年比2.8%減の自動車販売2808万台)

要因として挙げられているのは以下2点。

  1. 米中貿易戦争を嫌気した株価下落による消費者心理の冷え込み
  2. 2018年以前の小型車減税による販売増の反動等

中国自動車工業協会によれば、2019年の自動車販売台数も横ばいとの見通しであり、頭打ち感が鮮明となれば、ますます中国経済の行方が気になるところです。

引続き興味深く中国経済をウォッチしていきたいと思います。

Best wishes to everyone!

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