米ドルMMFと財形貯蓄年金の運用について
はじめまして。
毎回ブログを拝見させて頂いており、自身の投資方針の参考にさせ
投資素人でも分かりやすい簡潔明瞭で説得力の
さて、私は43歳、独身、バツイチ、地方公務員、投資歴5年とい
そこで、三菱サラリーマン様に一つ、投資のご相談に乗って頂けれ
(中略)
貴重なお時間を割いて頂きまして申し訳ありません。それではお言葉に甘えてご相談させて頂きます。
まず私に関する情報です。
- 年齢 43歳
- 職業 地方公務員
- バツイチ、独身
- 年収 550万(手取り)
- 年間投資可能額 180万〜200万
- 投資歴 5年
保有資産
- たわら先進国株式 約250万
- 楽天全米インデックス 約250万
- VTI 約250万
- VOO 約130万
- VYM 約40万
- VISA 約80万
- J&J 約60万
- ロイヤルダッチシェル 約50万
- MMF 約180万
- 財形貯蓄年金 約350万
その他 現金 50万
今回、ご相談に乗って頂きたいのは、⑨のMMFと⑩の財形貯蓄年金の運用方針なのであります。
個別にご説明しますと、まず、⑨のMMFは今から3年半くらい前に購入したもので、この時は1ドル124円くらいのかなりの円安時で、投資の右も左もよくわからない状態で、ただ比較的に安全と言われていたMMFを購入した訳です。
今現在ではMMFは課税対象となりまして、もし今売却するとなると日本円で約35万円の損失が出る状況です。このMMFは配当再投資がされており、月々約2千円の配当が出ています(少ない笑)。
この損失が嫌でして、ずっと買い持ちしている訳ですが、一方では、そんな損失はあまり気にしないでとっとと売却してドルを得て、それを使って高配当株やETFを早く購入した方がトータルリターンがいいのではないか、ただ買い持ちしているだけでは機会損失しているだけでははないかという思いと、いや、慌てる必要はなく、購入した124円以上になるまで待ってから売却しても遅くはないという思いが交錯しており、なかなか結論が出ません。
⑩については職場で積み立てているもので、利率1.25%で運用されており、将来的に受け取れる金額も概ね予想出来るので、比較的安全性があります。
しかし、米国株、特に高配当株の存在を知ってからは、この1.25%があまり魅力的には映らなくなり、むしろ、この利率で満足出来ないような感じになり、ならばこの財形貯蓄年金を全て米国株に振り分けて投資した方がいいのではないかという思いが強くなってきました。
しかし、この⑨と⑩について、その扱いが悩ましく、売却するか否か、もし売却するならばどんなタイミングが良いのかなどなかなか解決しない状況であります。
そこで、もし三菱サラリーマン様ならばという視点で結構ですので、自分ならばこう考えてこのように行動するといったことをご教示して頂ければ大変有り難いです。
現在の投資スタイルは、インデックス投資とやや高配当株投資のミックスというよく分からないものですが、今後は三菱サラリーマン様のように高配当株投資へ徐々に移行していきたいと考えております。
米ドルMMFも、財形貯蓄年金も、慌てて売る必要はないのでは
米ドル建てMMFについて
まず、米ドルMMFについてですが、以下黄色下線部で仰られている通り、慌てる必要はないと思います。
「そんな損失はあまり気にしないでとっとと売却してドルを得て、それを使って高配当株やETFを早く購入した方がトータルリターンがいいのではないか、ただ買い持ちしているだけでは機会損失しているだけでははないかという思いと、いや、慌てる必要はなく、購入した124円以上になるまで待ってから売却しても遅くはないという思いが交錯しており、なかなか結論が出ません。」
確かに機会損失の可能性もあるにはありますが、とにかく投資において「焦って何か事を起こす」とあまり良い結果に繋がらないことが多いと個人的には感じています。
MMFで放置しておくより、高配当株やETFの方がリターンが高まるのではないかとお考えになるのも共感致します。
しかし一方で、確かに米国株は過去長期リターンは年率約7%で推移してきましたが、一方で下図の通り、ITバブル直後のように7年間に渡って低迷期があったことも留意しておいた方が良いかと思います。
トータルリターンを気になさるのは、投資家においては至極自然なことですし、トータルリターンは良いに越したことはありません。
ただ、天才投資家でもない限りは、トータルリターンの差よりも、やはり運用資金額の多寡がインパクトとしては大きいのも事実です。
とはいえ、MMFは上場株式の譲渡益や配当金などと損益通算可能ですから、損だし目的で解約するのも一案です。
財形貯蓄年金について
「米国株、特に高配当株の存在を知ってからは、この1.25%があまり魅力的には映らなくなり、むしろ、この利率で満足出来ないような感じになり、ならばこの財形貯蓄年金を全て米国株に振り分けて投資した方がいいのではないかという思いが強くなってきました。」
このように考えるお気持ちも非常にわかります。
ただ、現金保有額が50万円ということも踏まえますと、1.25%の財形貯蓄年金というのも悪くありません。財形貯蓄年金であれば、保険商品でなければ550万円まで利子非課税との理解です。
1.25%が元本保証で非課税ということは、米国債券で課税前配当利回りが1.73%(=1.25% ÷ 0.72)のもので、且つ為替リスクがないものと実質同じと考えることも可能です。
運用資金額に対する現金比率が3%程度ということを考えますと、財形貯蓄年金はそのままで非リスク資産をある程度持っておくというのも一案ではないでしょうか。
私がキャッシュ比率を低めに設定しているのは、あくまで毎月のキャッシュフロー額を礎として、そうしている次第でございます。
私がセミリタイアしてキャッシュフローが細くなれば、キャッシュは今より大幅に増やす予定です。
景気転換期を迎えるかもしれない当年においては、尚更キャッシュの重要性は増してくるかもしれません。
ご参考になりましたら幸いです。
Best wishes to everyone!
一般的な現金比率の目安について、こちらに記載しています。
株価暴落は常に起こり得るものであり、その際に粛々と対応できるように日頃からしておきたいところですよね。
長期投資は長い旅です。焦ることなく、どーんと構えてやってまいりましょう。