株式投資とマネーゲームと精神性と
「あー、株?マネーゲームでしょ?」
という反応、もしかすると日本では起こり得やすい反応かもしれません。
しかしマネーゲームに留まるものではありません。
「勝って兜の緒を締めよ」
つまり、「勝った時ほど気をつけようね」という意ですよね。
この言は遠く戦国の世から伝承された字句かと思いますが、これはまさに株式投資、ひいては人生という大きな枠でも適用できることです。
先日株価に一喜一憂することがどんなリスクを内包しているか述べました。
「勝って兜の緒を締めよ」というのは、まさに株式投資にも言えます。つまり、「自分の持ち株が好調な時ほど、または株式市場全体が好調で、自身も勿論のこと、市場参加者全体が陶酔し始めている時こそ自分を客観視しよう、気をつけようね」ということです。
そういう好調な時ほど、リスクを取りすぎたり、「利益よ、もっともっと」と言わんばかりにポジションを積み増してしまうものです。
もちろん、リスクをとる事自体は悪いことではありません。しかし、わざわざそんな時期にリスクを取りすぎる必要もありません。
雌伏して時を待つことも一案です。株式投資をすることで、市場と直接的にせよ間接的にせよ、日常的にせよ定期的にせよ接していれば、否が応でも自分と向き合うことになります。
株式投資とは多分に自身の精神性と関連性が強いものであります。
その時の自身の状態で
- どの銘柄を選び、
- いくら買い、
- いつ買うのか、
そしてそれは如実に結果として現れます。結果は至極簡明であり、後で見返すこともできます。
株式投資には、こんな機会が溢れています。それをどう感じ、糧にするのかは当人次第です。
株式投資と精神性の関係は日常に適用できるか
そして、良い時ほど気をつけなはれやという状況は、何も株式投資に限ったことではありません。
これは日常生活においても如実に起きることであり、株式投資と同様に自分をある程度客観視することで、対策は可能です。
仕事でも、恋愛でも、勉学でも、子育てでも、起伏の高低の幅はあるにせよ、山あり谷あり、ずっと平坦ではありません。
有頂天になると必ず行動に表れますし、それは会社という地域共同体では、第三者の敵愾心というかライバル心や嫉妬という感情を伴って眼前に立ちはだかります。
ただ、今述べたのはあくまでオトナの世界の話であって、無邪気な子供はそんなこと考えてません。子供の世界ではそんなことはどだい必要なく、そしてそれこそが魅力でもあります。
ただ、オトナ社会()で生きていくには、留意して損なことはないですよね。
他にも、「人と同じことをしていては、非凡な結果は生まれない」というのは、日常では遍く言われることですが、これは何も日常に限らず、株式投資でも同じことが言えますよね。
アマゾンやフェイスブックなど一時期非常に人気化し、大衆がその銘柄に陶酔してる時に同じように陶酔してると、高値掴みという大いなるリスクが存在します。
「みんな買ってるし自分も買う」というのは上手く行く時もありますが、リスクは確実に存在し、むしろ大きなリスクを内包していますし、そこに再現性は尚更ありません。
「人と同じことをしていては、非凡な結果は生まれない」というのは、日常に言えることですし、株式市場に対峙する個々人にも言えることではないでしょうか。
株式投資は単なるマネーゲーム以上の糧になり得る
ということで私は株式投資は「単なるマネーゲームというか、お金を増やすため、ただそれだけの手段にしか過ぎない」とはあまり考えていません。
- 市場と対峙する自分、
- そして市場と対峙する大衆、
- そしてある事象に対して自身がどのように受け止め、どのように行動(売買)したか、
- その時大衆はどう動いたか、
少々抽象的な表現になってしまい恐縮ですが、これらは全て糧になる事柄だと思っています。だって、市場に参加しているのは人間ですから。(今のところ)
仮に同じ雇用統計の数字であっても、市場参加者が異なれば、市場の動きは異なります。住宅着工件数等の指標の数字が良くても、逆に市場が反対に受け止めることだって、FXの時何度もありました。
つまりその時大衆はどう動いたか、これは市場と対峙するうえで無視できない大きな要素です。
私もその大衆の一部なわけですが、そんな風に考えると、単なるマネーゲームなんてことは一切なく、非常に奥が深くて魑魅魍魎としていて、だからこそ面白い世界だなぁと思います。
Best wishes to everyone!
株価暴落が起こった際も、同じような観点で市場と対峙することは非常に大事な心構えだと思います。
株式投資に関連して、貨幣の成り立ちなんていうのも非常に面白い分野です。
為替に関する考察です。為替こそまさに魑魅魍魎としている色彩が強いですよね。しかしマクロ経済とは切り離せない世界で、これもまた面白い世界です。