自家用車の必要性は、大都市圏か地方かが分水嶺
自家用車の必要性については、まず都会か田舎かどうかが大きな違いをもたらすと言ってよいと思います。
東京圏であればJRはもちろん、東京メトロに都営地下鉄、京王電鉄に東急電鉄に西武・東武・小田急など公共交通機関が発達しているので、車を持たないことによるデメリットは感じませんでした。
むしろ保有による維持費というデメリットが見いだせます(あくまで経済的な観点にかぎる)。
しかし地方であれば、車が欠かせない地域が多く占めますよね。
大阪を始め、名古屋・東京・神奈川・千葉・長野・山梨・北海道・北京など複数の都市に一定期間滞在したことがありますが、自家用車の必要性は公共交通機関の発達具合や都市の発展度合いによって大きく変わると思います。
地方であれば、通勤に用いることはもちろんのこと、ちょっとスーパーへ買い出しに行くにも必要なことが多いですし、イオンモールや大衆温浴施設が、一般的な家庭の主要な娯楽になっている地域もあります。
地方において車は断捨離すべきなのか
読者の方からいくつかご質問を頂いています。
車を断捨離するか迷っています。地方で、車通勤が90%くらいの田舎です。中古車を購入して、もうじき2年で車検があり、迷っております。売却した場合、ほとんどお金にならないと思います。車の保有について、アドバイス頂けると嬉しいです。
- 地方在住
- 車通勤に用いている
- 売却による金銭的なメリットが見込めない
上述3点から、車を「必要経費」とみなすのが現実的ではないでしょうか。
弊ブログでは、断捨離や支出の最適化に言及していますが、無節操な断捨離や無理な節約は推していません。
- 「節約が当人の趣味や嗜好にマッチしていてそれをゲーム性として楽しめる人」
- 「既に倹約が板についている人」
- 「価値観に沿った支出の最適化が無理なく済んでいる人」
- 「あるものでなんとかする精神にマッチする人」
このような人なら別ですが、節約に励みすぎて、当人が苦痛に感じたり現実的にデメリットが過大になるのであれば、それは「非現実的な選択」、あるいは「自身が心から望んでいない選択」ということになろうかと思います。
車の維持費→プリウスで月5万円
確かに自家用車を保有する限り、維持費が発生します。
例えばプリウスを保有することによる維持費シミュレーションは以下の通り算出されます。
月額で約5万円です。10年で約600万円ですから確かにバカになりません。
仮に年率5%で10年間運用すれば977万円になりますから約1000万円。
少ない金額ではありませんが、これは自身が望むにせよ望まないにせよ、その土地に住んでいる以上は発生してしまうコストと捉えてもよいのではないでしょうか。
私も地方移住のシミュレーションなど以前は散々行ってきましたが、地方に住む場合は自家用車は必要経費として固定費に組み込んでシミュレーションしていました。
この車維持コストを避けたいのであれば、「他で支出を最適化するか、収入を上げるか、そもそも自家用車が必要ないような大都市圏または地方中核都市などに住むことを選択することが現実的な解である」と一応の結論を下しています。
あるいは見栄を張ってグレードの良い車種を選んでいるのであれば、グレードを相応のものに下げるか、軽自動車にして維持費を圧縮するなどの方法もあるかと思います。
自分の価値観を明確化することが、意思決定の根本に結局繋がる
「自身の意思決定によって自身が満足するかどうか」も重要なポイントではないでしょうか。もちろん周囲に迷惑をかけない範囲で。
例えば、自己顕示欲が強く、「自身がグレードの良い車種を乗り回しているだけで毎日幸せで仕方がない」という人であれば、当然グレードの良い車種を選ぶことは当人にとって至極真っ当な動機付けになり得ます。
逆に、慎ましく生きることを是とし、それが苦痛でなくシックリ来ている人であれば、コンパクトカーで十分事足りることもあるでしょう。
他にも、「SUVやジムニーなどの背高車は運転しやすいため、好きだ」という人はそれはそれでもちろん良いでしょう。
- 車を保有するのか、
- グレードを変えるならどのような車にするのか、
- そもそも車を保有しないようにするために移住するのか、
など車の保有1つとっても、その意思決定には結局自己の価値観が大きく影響してきますから、そこがポイントになってくると思います。
ご参考になりましたら幸いです。
Best wishes to everyone!
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価値観の明確化は結局経済的自由達成後のセミリタイア時期を考える場合でも、大きく関わってきます。
資産がいくらになればセミリタイアするのか、これも自身の価値観や嗜好が影響してきますよね。
ただその価値観は環境によって大きく影響を受けます。所変われば皆変わるとは言ったもので、移住場所によって車の必要性も変わってくることは一例ですよね。