【BTI銘柄分析】ブリティッシュ・アメリカン・タバコ、高配当の英タバコ会社

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ【BTI】は、三菱サラリーマンが約4万ドル保有している英国たばこ大手です。

将来のたばこ市場縮小等の懸念を織り込み、2018年から株価は低迷し続けています。

【BTI】ブリティッシュ・アメリカン・タバコ、高配当の英タバコ会社

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(Britishi American Tobacco Plc)は、イギリスのロンドンに本社を置く世界最大のタバコ製造・販売会社です。

ダンヒルやケント、ラッキーストライクなどが代表的な銘柄です。日本でもよく見かけるブランドのタバコです。

起源は1902年に遡り、英国インペリアル・タバコと米国アメリカン・タバコ・カンパニーの合弁事業として設立されました。2017年1月に米2位のレイノルズ【RAI】を約5兆6,000億円で買収発表し、引続き世界首位のフィリップ・モリス【PM】に次いで世界2位のたばこメーカーです。(非上場の中国烟草总公司を含むと世界3位)

利益面でも2017年度で世界首位の米アップルに迫る世界2位で純利益は前年比7.7倍の483億ドルとなっています。ただし、これは一時的に米レイノルズとの経営統合や米税制改革などで一時的にかさ上げされた数字です。

同社は火を使わない加熱式タバコであるグロー(glo)を2017年10月から日本全国で販売しています。

タバコ、そしてニコチンの依存性

日本循環器学会によれば、「中枢神経系のうちドーパミン・セロトニン・ノルアドレナリンなどの脳内神経伝達物質の分泌がニコチン摂取で増加。定期的にニコチン摂取を繰り返すと、ニコチン摂取により、ようやく以前と同レベルの活動を維持するようになる」とされています。

ニコチン摂取していく中で、幸せ物質・快感物質に依存するようになり、更にはニコチンがないと以前と同程度の活動を維持できなくなるという、やや過激な表現となっています。

たばこ業界は総じて、販売量の減少に対し値上げで増収を期す構図ですが、今後10年はその手法で売上を維持できても、市場全体が縮小すればその後10年は果たしてどうなるでしょうか。

とはいえ、配当利回り7%というのは魅力です。株価が今後横ばいでも相応のリターンが見込める水準です。

【BTI】基礎データ

BTIの基本情報は以下の通り。(2019年9月9日時点)

社名(和文) ブリティッシュ・アメリカン・タバコ
社名 British American Tobacco Plc
ティッカー BTI
設立日 1928年9月
本社所在地 英国ロンドン
従業員数 95,239人
セクター 一般消費財
連続増配年数 7年
配当利回り 7.0%
直近4年平均配当利回り 4.8%
直近3年平均増配率(年率) 3.8%
直近5年平均増配率(年率) 3.3%
配当支払月 2, 5, 8, 11
1株配当 $2.53
1株調整後利益 $4.03
配当性向(調整後EPSベース) 62.8%
PER(調整後EPSベース) 8.9倍
株価 $35.98

(2019年9月9日時点)

直近配当利回りは、直近4年間平均配当利回り4.8%を大きく上回る7.0%です。引続き売り込まれています。

配当性向64%はまずまず、PERも今のたばこ株の不人気さを考えると納得の数字でしょう。

【BTI】株価と配当利回り推移

2018年からのタバコ株に対する将来懸念に起因する下落がなかなか止まっていません。

配当利回りは7%という超高配当となっています。これを投資の絶好の機会とみるか、今後も下げ続けるとみるかで、将来リターンは大きく変わってきそうですね。

【BTI】配当と配当利回り推移

BTIはポンド建て基準の英国企業です。

上表の配当は米ドル建てなので、やや凹凸のある推移となっています。

【BTI】業績推移

BTIの①売上高・②営業利益・③純利益・④営業利益率・⑤営業キャッシュフローマージンを見てみましょう。

2017年に会計上の利益である純利益が一時的に急伸している要因は、過半がレイノルズとの経営統合、そして残りの大部分が米税制改革の影響によるものです。

【BTI】キャッシュフロー推移

装置産業のように多額の設備投資を要しないタバコ産業らしい資本的支出が少ないキャッシュフローです。フリーキャッシュフローマージンは概ね20~30%と高水準。(2017年の投資CFはレイノルズ買収を含まず)

2018年に営業CFが急増した主因は、米たばこ業界2位のレイノルズ【RAI】買収による通年のキャッシュフロー寄与です。(2017年は5か月分の寄与・反映でした)

【BTI】フリーキャッシュフロー・配当支払・借入状況・自社株買い

2017年に「フリーキャッシュフローが大きくマイナス・多額の債務計上」となっているのは、レイノルズ【RAI】を176億ポンドで買収した影響です。また、同年に200億ポンドを借り入れています。

一方2018年はRAI買収により、RAI分のキャッシュフローも計上され、借入金返済と共に、配当性向(FCFベース)は47%と配当支払にも余裕があります。

直近2019年上半期は、FCF20億ポンドに対し、配当支払23億ポンドと、FCFは前年同期より4割減。主因は運転資本のタイミングと決算書には記されており、通年で見たいところです。

【BTI】配当落ち日・配当基準日・配当支払日・1株配当

BTIは2018年より半期配当から四半期配当に移行しました。下表の通り、配当は英ポンドベースでは通年を通して一定ですが、米ドル建てでは「英ポンド/米ドル」の為替により凹凸のある推移です。

配当落ち日 配当基準日 配当支払日 配当
6/27/2019 6/28/2019 8/13/2019 $0.6156
3/21/2019 3/22/2019 5/13/2019 $0.6597
12/27/2018 12/28/2018 2/12/2019 $0.6325
10/4/2018 10/5/2018 11/20/2018 $0.6217
6/28/2018 6/29/2018 8/13/2018 $0.6282
3/22/2018 3/23/2018 5/14/2018 $0.6611
12/28/2017 12/29/2017 2/13/2018 $0.6069

【BTI】トータルリターン比較 vs S&P500(年率)

下図はBTIとS&P500指数の配当再投資込みトータルリターン比較です。(1999年~2019年4月)

過去2年間では大きく下落してきたBTIですが、過去20年間の長期で見ると、S&P500を大きく上回るリターンを残してきたことがわかります。

20年で38倍ということで、直近の振るわない株価を補ってあまりあるリターンを長期では見せていますね。

トータルリターン比較(年率)
年率
BTI 12.7%(20年で38倍)
S&P500 10.3%(20年で19倍)

【BTI】銘柄分析まとめ

たばこ株に悲観的な見方が大勢を占める現在の株式市場ですが、さすがにこれ以上さらに一辺倒に下落することがあれば、気持ちとしてはもう少し買い増したいぐらいです。

業態を考えますと、今の株価水準はさすがに一定の投資妙味があるように感じます。

先進国はまだしも、今後人口の増える新興国において、市場縮小がどの程度のスピードで起こるのかがポイントと思います。

配当再投資+α程度はしっかり続けたいと思います。

ご参考になりましたら幸いです。

Best wishes to everyone!

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公開日:2017年11月11日