純金積立やめました。
先程、田中貴金属「G&Pプランナーnet純金積立」を解約しました。
解約に至った3つの理由は以下の通り。
- 手数料が高い
- 利息・配当を生まない
- スプレッド(購入価格と買取価格の差)が大きい
1つずつ見ていきましょう。
解約理由① 手数料が高い
田中貴金属の純金積立手数料は下表の通り。
高い。
日本の投資信託の売買手数料の高さに言及していましたが、その料率に匹敵する高さです。
ただ、
- 貨幣:国の信用を担保に価値が生じる
- 純金:希少性ゆえに、その物自体に価値がある
この両者は根本的に性質が異なります。そのため、「現物自体に価値ある純金の取得コストとして、この手数料率を高いと見るか低いと見るか」は、個人の見方次第です。
とはいえ、最下段の関連記事で紹介する「金へ投資できるETF」ならば、1%未満です。こちらのほうが個人的にはおすすめです。
解約理由② 利息・配当を生まない
私は解約時点で、純金 132.3335g 保有。時価としては60万円程度です。
しかし純金は株式や債券と違い、利息・配当を生みません。
一方で、純金を売却して60万円を米国高配当株ETF【VYM】に投入すれば、年間で約2万円の配当を享受できます。
逆に、純金積立を行うと、毎月1万円の積立で250円の手数料を取られます。
- 「利息を生まない上に2.5%手数料を取られる」
- 「配当というキャッシュフローを生む」
という比較と捉えることも可能です。
もともと、
- インフレヘッジ目的
- 既存貨幣の信用度が低下すると見込むため、保険的な意味合い
として純金を積み立てていましたが、株式の比率を高めて、資産保全よりも資産形成を主眼とする判断です。
解約理由③ スプレッド(購入価格と買取価格の差)がある
下表は純金の購入価格と買取価格です。
購入価格4,902円 : 買取価格4,816円
よって、1.7%程度のスプレッドが存在します。
2020年12月現在も、スプレッドは100円。つまり、1.5%のスプレッドが存在。
FXのスプレッドの50倍以上の高さです(FXのドル円は、約0.03%)。
2012年12月から毎月1~2万円の積立をしてきた結果、
- 拠出額:63万円
- 購入手数料:15,750円
合計645,750円を積立金として拠出しました。
しかし、保有量 132.3335g に、解約時の買取価格 4,816円/g を乗じると637,318円となり8,432円の損失に。
つまり、本来は利益が出ていたが、購入手数料とスプレッド分で損失が発生したことになります。
まとめると、以下の通り。
拠出元本 | 630,000円 |
購入手数料 | 15,750円 |
スプレッド負担 | 11,352円 |
もちろん、損益は売却タイミングによりますが、拠出額63万円に対して手数料が27,000円。率にして「4%は高すぎる」というのが、率直なところです。
まとめ:資産形成なら、純金積立より適したものもあります。
純金積立解約に至った理由は以下3点
- 購入手数料が高い
- 利息・配当を生まない
- スプレッド(購入価格と買取価格の差)が大きい
利息・配当を生まず、手数料が高く、スプレッドも高いということが決定打でした。
「手数料の高さを承知で資産クラスの分散・保全する目的」以外であれば、「純金積立やめとけ」と言わざるを得ません。売却で得た資金は、米国株に回す予定です。
Best wishes to everyone!
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コメント
金投資なら上場投信(ETF)を活用するという方法も今ならありますね。
信託報酬がかかる点が難点ではありますが。
特定口座やNISA口座を使えるため株式債券と損益を通算できるor非課税に出来る、
株式扱いなので手数料が無料無いし格安(松井証券のように10万円以下非課税の証券会社も有る他、NISAであれば無料のところが多い)、市場で売買されるためスプレッドが存在しない、と純金積立の欠点を多く補っています。
そうですね、信託報酬が難点ですね。0.2%以下でないと、結局VYMやVTIに目移りしそうな気もします。
スプレッドや手数料が大きく下がれば魅力ですね。
資産とインカムゲインがある程度築けて金投資を再開することがあれば、金ETFも検討の余地ありと思います。