私は株式や債券、REIT、ETFの他にコモディティの一種である純金も保有しています。
田中貴金属の純金積立を利用して毎月1〜2万円を積み立てていました。
金の特徴と3つのメリット
利息を生まない
金は利息を生みません。
通貨であれば金利が存在し、株式等に投資した際は配当や分配金、社債であればクーポンなど利息に相当するものを受け取ることができますが、金を保有していてもその重みがひとりでに増すことはありません。取引価格の変動は生じます。
メリット①現物そのものに、信用を源泉としない価値がある
金には希少性があります。
物の価格というのは需要と供給の相対量に基づいて決まるというのが原則です。希少性があるため、貨幣と違ってそのもの自体に価値があります。
貨幣というのはそのもの自体の価値は0に近いです(金やプラチナを用いて鋳造するような貨幣は除く)が、政府が価値を付与し、その信用を担保しているため、“信用”を源泉とする実質的な価値があるのです。
もしかすると、多くの人々は普段何気なく日本円というものに価値があると思っているかもしれませんが、それはあくまで日本という国に対して国民や諸外国の人々から今の所”信用”があるからです。
例えば東南アジアのラオスでは、自国通貨への信認が低い為、隣国のタイバーツの方が流通量も多く、汎用性が高い地域もあるくらいです。
なので、紙幣や硬貨というのは必ずしも価値が保全されていくとは限りません。
ましてや楽天ポイント、Suica、PASMO、Amazonポイント、独自の経済圏を構築して、仮想通貨的な性質を持つものも出てきています。
ビットコインは流通量・存在共に日増しに大きくなっており、その動向は注視する必要があると思っています。
貨幣というものは元々、価値交換を円滑に行えるという性質もあって生まれましたが、貨幣という概念はこの先更にバーチャルで現実感のないものになっていくかもしれません。
しかし金というものは紙幣や硬貨のように無尽蔵に作れるものではありません。
数量が限定的である以上、通貨という概念が崩れた際にも希少性という独自の価値を持ちます。
また腐食しない為、その外観的美しさも保全されます。
メリット②インフレヘッジになる
国際通貨の信任が揺らぐと純金の価格が上がります。
貨幣と純金には逆相関関係があるので、インフレになると純金の価格は上がる傾向にあります。
なのでインフレ時の資産の減価がマイルドになります。
メリット③有事の保険になる
純金はあくまで保険的な意味合いでの保有になります。
世界経済の崩壊や貨幣経済の崩壊等々のテールリスクを意識し、そういったテールリスクが示現された際に少しでも資産の減価がマイルドになる、という位置付けのものになります。