なぜ米国経済は強いのか

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米国の経済成長率

まず米国経済が強い3つの要因を語る前に、米国の経済成長率を見ておきましょう。

出典:社会実績データ図録

中国の高成長ぶりは目を見張るものがありますが、日米欧という先進国の中で、90年代以降米国がずっと日欧を凌駕しています。

1970年から1980年代に、日本や西ドイツの追い上げにあって、米国経済の圧倒的な強さは影を潜めました。しかし、90年代以降、ソ連崩壊に伴う冷戦の終結からのIT革命、グローバル経済の進展から今に至るまで諸々のイノベーションが米国発であることは論を待ちません。

2000年代は、新興国勢のBRICsが世界経済を主導。ユーロの誕生により欧州経済も堅調な中、米国はITバブル(2000年)とリーマンショック(2008年)に直面します。

2010年代はユーロ圏が低迷、中国・ブラジル・ロシアの好調さも影を潜めます。

米国経済が強い3つの要因

  1. 人口増加率の高さ
  2. 質・量ともに圧倒的優位な金融システム
  3. 世界最強の軍事力

米国経済が強い要因はやはり上述3点に集約されます。1つ1つ見ていきます。

米国経済が強い理由その①:人口増加率の高さ

経済と人口は密接な関わりがあります。経済=人口と言っても過言ではない程に人口増加率は経済の総体的な強さに影響を及ぼします。

人口が増えると、以下3点のメリットがあります。

  1. 国内市場が大きくなる
  2. 労働力が増える
  3. 若年人口が多いことで、社会保障費の負担軽減

米国経済の最大の強みは、人口が大きく、かつ移民により増加し続けていることにあると言えます。2010年から2015年の純移民数は500万人と世界最大です。そしてこの移民の年齢が比較的若い。中南米からのヒスパニックと呼ばれる移民は数多く流入し、2014年時点でヒスパニック系人種は人口全体の17%を占めるまでになっています。

その結果、国連の人口予測では、米国の人口は今後も増えると予測されています。

国連による、2100年時点の人口予測(TOP10)

国連人口部HPより抜粋 左列:2050年 右列:2100年

米国は世界第4位。

2050年には3億9,000万、2100年には4億4,700万と引き続き堅調な推移予想となっています。

インドと中国は2050年から2100年にその数を落としています。

つまり、米国のグローバル企業だけではなく、米国の公益セクターに属する電力株も引き続き国内人口増を背景とした堅調な推移が見込まれるということです。

上位10か国のうち、米国以外は全てアジア・アフリカ諸国ですね。

ちなみに我らがジャパンはどうでしょう。

国連による、2100年時点の人口予測(日本)

国連人口部HPより抜粋 左列:2050年 右列:2100年

2016年時点で日本は10位、2050年に17位、2100年では29位と転落

16世紀のポルトガルのように「今日よりよい明日はない」と悲観を逆手に取った楽観といきたいものですね。

米国には優秀な移民が集まる

米国の移民の特徴は、世界中から優秀な人材が集まることにあります。単純労働者ではなく、高質な教育を受けたIT技術者に代表されるインテリ層が集まります。

米国のハイテク産業の強さはこの優秀な技術者・研究者の集積に在ります。

日経ビジネスによれば、2014年時点で353名の米国ノーベル賞受賞者のうち、実に90名が移民。4人に1人が移民ということになります。この数は次点の英国109名を凌駕しています。

日本のノーベル賞受賞者である南部陽一郎氏と中村修二氏は、共に受賞時米国籍です。

米国で活躍するユダヤ人

ユダヤ人迫害の歴史は長く、19世紀の東欧・ロシアでの虐殺、そして20世紀のヒトラーによる虐殺を経て、多くのユダヤ人が迫害のない米国に移住したと言われています。

ノーベル賞受賞者のおよそ20%がユダヤ人と言われていますが、ユダヤ人が世界人口に占める割合はわずか0.2%に過ぎません。いかにユダヤ人が少数精鋭なのかがわかります。

アインシュタインや経済学者のミルトン・フリードマンもユダヤ人。

元FRB議長のアラン・グリーンスパン、ベン・バーナンキ、現FRB議長イエレン女史も全てユダヤ人。元財務長官のサマーズ氏もユダヤ人。

Google創業者のラリー・ペイジ、DELLの創業者マイケル・デルもユダヤ人。

天下のゴールドマンサックスもユダヤ系資本と、各分野でユダヤ人の活躍が目立ちます。

米国経済が強い理由その②:圧倒的な金融システム

米国は金融市場で圧倒的な規模を誇ります。

証券取引所別時価総額ランキング

楽天証券より抜粋

例えば株式時価総額で2015年時点でNYSEとNASDAQを合わせた米国証券取引所は実に世界の株式時価総額の40%を占めます。東証は3位の7.2%に留まります。

国別個人金融資産

国別個人金融資産(Global Noteより抜粋)

こちらも2015年時点で米国は7,100兆円、次点の日本は1,800兆円(1ドル100円前提)と日本も健闘しているものの、米国は次点日本の4倍と圧倒的です。

ちなみにこういったその国の金融資本市場の大きさや事業法人・個人投資家・機関投資家の資金力の規模の大きさが、リスク回避局面での自国通貨高(資金を手元に還流する、或いは特に外債であれば先物で自国通貨買いを行い為替リスクをヘッジし、投資国の信用/デフォルトリスクのみにリスクを限定する)に影響してきます。

尚、為替には他にも経常収支の規模(経常的なフローになる)や対外資産の多さ(手元に還流する資金の規模に影響)も関係してきます。

歴代ノーベル経済学賞受賞者

米国の金融界は上述した量だけでなく、質においても圧倒的な数字を残しています。

歴代ノーベル経済学者の受賞者75名のうち、52名が米国人。

リーマンショックの引き金となったABSやMBSといった金融派生商品も米国で開発されたのは記憶に新しいところです。

米国経済が強い理由その③:世界最強の軍事力

歴史的に、経済力と軍事力は表裏一体、軌を一にします。

18世紀に、産業革命に成功した英国は、その経済力を背景に、軍事力も最強を誇り、その軍事力を以てして、植民地拡大に腐心し、一時的であれ富の獲得を果たしました。

英国はアヘン戦争により香港を獲得、植民地化に成功したインドを綿や茶の供給地とすることで英国経済を発展させます。

その経済力を背景に、英国は金ポンド本位制を確立し、ポンドを基軸通貨とし、パックスブリタニカを謳歌します。

その後、二度の大戦と冷戦を経て、米国一強の時代が訪れます。

軍事技術を転用することで新たな技術が生まれる

これは有名な話ですが、宇宙開発は軍事技術の転用に依るところが大きいです。

弾道ミサイルは英国爆撃を目的に開発されたドイツのロケット技術が起源であり、核爆弾を積んだ大陸間弾道ミサイルを開発するために米ソが宇宙開発を強化する等、軍事・宇宙・民間技術は密接に関係しています。

スキーウェアに使われているゴアテックスは宇宙飛行士の宇宙服の技術が起源、テフロンのフライパンは大気圏に突入する際に高熱から宇宙船を守る技術を起源としていますし、ドローンは元々軍事用に開発された技術が民生化されたものです。

GPSも元々は軍事衛星を活用した技術です。現在の通信技術も敵に解読されにくい通信技術を元に転用された技術をクアルコムが実用化したものです。

つまり現在の米国のハイテク技術は軍事大国であることと表裏一体であると言えます。

まとめ

  1. 人口増加率の高さ
  2. 質・量ともに圧倒的優位な金融システム
  3. 世界最強の軍事力

以上3点から米国経済が強いという分析になります。

米国のグローバル企業であるJNJやPGは勿論のこと、地味ながら国内人口も増え続けるとされている為、DUKやSO等の電力株もしっかり買い増していく所存。

もうめんどくさかったりもう少し資金力があればVTIとVYM買って気絶しとくんですけどね。

Best wishes to everyone!

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